東京商工リサーチの調査では、10月の倒産件数(負債額1000万円以上の企業倒産)は、全国では前年同月比で33%増加、東京都では78%増加となったとしている。
コロナ禍で厳しい状況にあった中小企業を、ゼロゼロ融資で支えたことで倒産を回避することができたが、ここに来て、同融資の返済開始や、燃料費や資源高、人件費も負担となり、中小企業を取り巻く環境は厳しさを増している。
借入金を返済できずに倒産する中小企業が増加する一方で、さらに多いのは、廃業を選択する中小企業だ。前年実績では倒産が6千件に対して、休廃業は4万件を超えている。
そこに経営者の高齢化も進み、事業承継でM&Aを選択するケースが増えているようだ。
中小企業診断士として、商工会等や地域金融機関を通じて中小企業の経営者から相談を受けているが、実際に、事業承継の選択肢としてM&Aを考えている経営者が増えており、伴走して支援している。