日銀は3月19日の会合でマイナス金利政策を解除し、短期金利の誘導目標を0〜0.1%に引き上げた。このあとの金利引き上げが気なるところである。
日銀が公表している短期プライムレートを確認すると、2009年1月13日を最後に動いていない。
最新(2024年 3月 8日)は以下のようになっている。
短期プライムレート: 最頻値1.475% 最高値1.725% 最低値1.475%
日銀によると、「短期プライムレートとは、1989年以降、都市銀行が短期プライムレートとして自主的に決定した金利のうち、最も多くの数の銀行が採用した金利および最高、最低の金利。」としており、金融機関が優良企業向けに、短期(1年以内)で貸し出す時に適用する最優遇貸出金利(プライムレート)を言いますが、この短期プライムレートは統一した指標ではなく、それぞれの金融機関によって異なることがあるので注意が必要です。
企業向け融資の場合、短期プライムレートをもとに、信用リスク等に応じて金利を上乗せしていますが、中小企業向けは短期プライムレート連動の貸出が多く、大企業向けはマーケット金利(TIBOR)に利鞘を上乗せした「スプレッド貸し」が主流となっています。
個人向け融資の場合、住宅ローン金利については短期プライムレートを基準に、半年毎に利率の見直しが行われます。
変動金利の場合には、あらためて「利用している借入の基準としている金利は何なのか」を確認しておく必要もありそうです。