返済が厳しくなった時には、必要に応じて借入金の条件変更等を依頼するとともに、経営改善が大切であると説明しました。
この経営改善で目指すのは、まずは黒字を確保することですが、収支トントンだけでは借入金の返済はできません。
円滑に返済するためには利益が必要です。具体的にはこの利益(税引き後)に減価償却費を加えたキャッシュフローにより返済することとなります。
さらに純資産の部が債務超過(マイナス)の場合は、利益により資産超過(プラス)とすることが必要となります。これら利益の確保とキャッシュフローの確保が必要となります。
そのためには、売上の確保、粗利の確保、経費削減等の取組がポイントとなります。
この経営改善は、以下の流れで進めて行きます。
現状把握 → 課題の設定 → 経営改善計画策定 → 計画の実行 → 進捗管理
経営改善計画を策定するにあたり、現状把握が不十分なことが多く、そのことで何が問題なのかが不明確となってしまい、解決のための課題の設定も正しくできないことになります。
そのような状況で策定した経営改善計画は、まさに「絵にかいた餅」となってしまい、経営改善計画の実行も出来ない状況に陥ってしまいます。
そうならないように、経営改善を成功させる第1のポイントは、現状をしっかり把握すること。経営者が何が問題なのかを認識し、解決のための課題設定が正しく行われることが重要となります。